こんにちは、POMです。この度「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH. 」レンズを購入購入したのでレビューを書きます。
なぜこのレンズを買ったか?
私自身レンズは単焦点派です。それはレンズが明るく、狙った綺麗なボケや画角さえ決まっていれば暗い場面では明るい方が有利であること。構造がシンプルなため、明るさと相まってズームレンズより解像感ある写真が撮影できるからです。
もちろん今までもズームレンズは所有しており、14-42mm PZ(パワーズーム)や、14-140mmの高倍率ズームを愛用していました。
ズームレンズはその名の通り自由に画角が変えられるので、足場が決まってしまっている場面でも単焦点より融通が利きます。ただレンズとしては暗いため、屋外など光量が十分な場所では問題ありませんが、暗い屋内になると感度を上げざるを得ません。近年のカメラは高感度もよくなったため、暗い場面では感度を上げることで以前より画質を落としにくくなりましたが、それでも明るい単焦点には敵いません。
レンズ交換が出来ない環境下への変化
以前生まれたての乳児を撮るには15mm f1.7の単焦点レンズをお勧めする記事を書きました。これは今でも変わっておらず、室内で子供の可愛い写真を撮るのにf1.7シリーズの単焦点レンズたちはどの画角も活躍してくれています。
しかし大きくなるにつれて、当然ですが外出する機会が増えました。結論から言うと、子供を連れてその荷物を持った状態でレンズ交換はなかなか難しいなと感じることが多くなったんです。また結婚式に呼ばれることが多い時期なのですが、結婚式場って本当にカメラマン泣かせな撮影環境だと思います。プロのブライダルカメラマンがいる状況で、あくまでも自分の席周辺や友人を撮るには明るい単焦点で良かったのですが、二次会の撮影やイベントによって撮影距離がめまぐるしく変わる中、単焦点もいちいち付け替えている時間もありません。(レンズを落としてしまったら大変ですしね。)
そこで選択したのがこの「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH.」です。
35mm換算で、24-70mm 通しF2.8というといわゆる大三元レンズと言われる大口径レンズとなります。このレンズのメリットはその名の通り、ズームしてもF値が変わらないということ。つまり解放のままだとどの距離でもずっとF2.8で撮影出来ます。
ブライダルカメラマンでマイクロフォーサーズ使いはお会いしたことがありませんが、フルサイズやAPS-Cサイズカメラで使っている方はよく式場で見かけます。
そういった環境の変化もあり、この度通しで明るいズームレンズを導入する運びになりました。
サイズ感は?
明るいズームレンズというとどうしても大きく重くなりがちですが、そこはマイクロフォーサーズ、308gと他のセンサーサイズでは考えられないほどコンパクトな仕上がりになっています。高倍率ズーム14-140mm/F3.5-5.6と比較してもほぼサイズは同じです。
フードは若干14-140mmの方が大きいですね。
明るさと12mmという広角からはじまる12-35mmか、10倍ズームの14-140mmを取るか という選択になります。これは屋外/屋内でしっかり使い分けが出来るので特に問題ないと思います。
GX7MK2に装着した状態。適度なサイズ感です。
35mmにズームした状態。そこまで伸びません。
同じXレンズの14-42mm PZと比較。こちらもサイズを取るか、明るさと解像感を取るかの違いですね。
14-42mmは撮れる絵はいたって普通ですが、サイズと電動ズームは捨てがたい要素。12-35mmもf1.7の単焦点までは及ばないものの、持ち運べるサイズながらその明るさと解像感で満足できる絵を描いてくれます。適材適所で使い分けたいと思います。
防水防塵レンズ
「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH. 」は防水防塵レンズとなります。使っているカメラ[GX7MK2]が防水防塵ではないため、今の私の使用状況ではあまり意味はありませんが、それでもこれから梅雨の時期、レンズだけでも防水というのは気持ち的に少し嬉しいです。
新型レンズとの比較
「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH. 」には後継レンズとして「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S. H-HS12035」があります。こちらは光学設計そのものは同じものの、「Dual I.S.2対応」(本体側が対応して入ればより強力な手ぶれ補正がかかる)機能と、マイナス10℃の耐低温設計が追加されています。今回購入した「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH. 」は「Dual I.S.1対応」となります。また外装そのものも変わっています。
光学設計は変わっていない中、今使っているカメラとの組み合わせを考えると「Dual I.S.1対応」でも十分だと考えたこと、2型はまだ値段が高いのに対し、1型は中古の価格も随分こなれて自分でも手が出せる価格帯になったことを考慮して1型を購入しました。
今までのズームレンズとの違いに満足
このレンズで撮影して感じたことはズームレンズでもしっかりとした解像感が出るということ。恥ずかしながら今までそんないいズームレンズは使ったことがなかったので、心の中で単焦点には勝てないだろうと思っていたところがありました。もちろんF1.7の単焦点群と比べると一段明るさが落ちることもあり、絵として単焦点より勝っているとは思いません。ただエントリークラスのズームレンズと比べるとその差は歴然で、子供を抱っこして常に持ち運ぶレンズとしては素晴らしいレンズです。
動きの速いリスも捉えることが出来ました。
今までのズームより四方までしっかり解像してくれています。
室内展示では通しF2.8が大活躍。動物園や水族館など、屋内/屋外を行き来する場所では役立ちます。
F4.0に絞ってあげるとシャキッとした描写をしてくれます。
逆光には弱い印象。どうしてもゴーストやフレアが出てしまいます。
しっかり作品づくりをする単焦点もいいですが、大切なのは家族との時間を楽しみのをメインとしながら、我が子の成長する姿を要点を外さずに思い出として残すことだと思います。手持ちのレンズたちをうまく使い分けながら、これからの写真ライフを楽しんでいけたらなと嬉しいです。
なおこのレンズでキットレンズの標準ズームとの違いを知った私は12-60mmLEICAを買ったのでした。このレンズも出来が素晴らしく、今ではすっかりレギュラーレンズとして使っています。
今では2型の方が新品で買うには安いため、そちらのリンクを貼っておきます。