Nikon Z30のWレンズキットをLumixユーザーが触ってみた感想

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デザイン的に一目惚れしていたNikonのVlog機 Z30のダブルズームレンズキットを試す機会があったので、普段LUMIXのマイクロフォーサーズと、SONYのフルサイズを使っている視点で感じたことをまとめてみました。ウインドジャマーのモフモフが可愛いですね。

Z30の良いと思った点

軽くてコンパクトは正義!

Z30はEVFを無くしたこともあり、「Zシリーズ」として最小・最軽量かつコンパクトなボディに仕上がっています。 サイズは、約128(幅)×73.5(高さ)×59.5(奥行)mmで、重量はなんと約405g(バッテリーおよびメモリーカードを含む、ボディキャップを除く)

手ぶれ補正がありませんが、私が普段使っているマイクロフォーサーズ規格のG9pro(重量685g)やGX7mk2(重量426g)よりも軽いのです。

G9proとZ30を比較。もちろん性能差はあるにしてもZ30は本当にコンパクトですね!

Z9に近しい操作系は操作しやすい

操作が右手に集約されているのもNikon/Lumixに共通する良い点だと思っています。

スチルとムービーをボタンひとつで切り替え出来るのはGOOD

以前Z9やZ6,Z7も触ったことがあるのですが、スチル・ムービー共に10万円クラスのエントリークラスでありながら、Zマウントの上位フルサイズとインターフェイスに一貫性があるのは使いやすいなぁと。
元々一眼レフ時代はD5300を愛用していたのですが、その頃から変わらず堅実で使いやすいインターフェイスだなと思いました。NikonはVlogカムとして打ち出していますが、スチルでも問題なく使える構成になっており、被写体は選びますが、これからミラーレスカメラを初めてみようという方には良いカメラだと思います。(被写体については後ほど記述します)

キットレンズの作りは優秀

キットレンズになっている標準ズームレンズ「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」と、望遠ズームレンズ「NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR」の2本はSONYやCanonのキットレンズに比べれば十分ちゃんとした写りをしてくれる優秀なものです。以下の写真は全てJpeg撮って出しの画像になります。

Z30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」 24 mm/f4.2/S=1/2,500

Nikon機は見た目に近いありのままの色を描き出してくれますね。

Z30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」 50 mm/f6.3/S=1/250/ISO=280Z30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」40 mm/f18/S=1/60/ISO=110

ちょうど木の間から太陽が覗く時間だったので、f18まで絞って光芒を出してみました

Z30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」 40 mm/f6.3/S=1/200/ISO=100

キットレンズは手振れ補正も良く利き、安心してスナップを撮影出来ます。Z30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」 40 mm/f/6.3/S=1/80/ISO=125Z30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」 16 mm/f6.3/S=1/125/ISO=100

空も緑もNikonらしい自然な色合いで撮れるのが良いですね。広角側は35mm換算24mmとなり、適度に広く景色を切り取ることが出来使いやすい焦点距離だと思います。

Z30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」 50 mm/f6.3/S=1/125/ISO=100

広角・望遠端共に四方まで良く解像しており、キットレンズだけども風景写真には良いレンズです。

Z30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」 31.5 mm/f6.3/S=1/125/ISO=100Z30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」 16 mm/f11/S=1/30/ISO=100

広角側16mmで撮るとこんな感じZ30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」 50 mm/f11/S=1/80/ISO=250

望遠側50mmで撮るとこんな感じZ30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」 16 mm/f3.5/S=1/25/ISO=220

暗いところでもしっかり手振れ補正は利いてくれています。

Z30+「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」 24 mm/f10/S=1/200/ISO=8000

またaps-c機の中でも高感度耐性が良いと聞いていた為、それも試してみたく、ISO=8000にして撮ってみました。マイクロフォーサーズがISO=3200が自分の中で限度かな?と思っているのに対して、Z30はISO=6400までは許容出来る範囲だなと感じました。

Z30のイマイチだなと思った点

一方イマイチだと思ったのは次の3点です。ただこれらは被写体が子供メインの意見となります。街中でスナップを撮りたい・風景写真を撮りたい方には大きなデメリットではないと思いますのでご了承下さい。

手振れ補正が内蔵されていない

キットレンズの写りがここまで良いと、次に試したくなるのが明るい単焦点レンズ。勿論f値が明るい分、シャッタースピードを稼げるわけですが、初心者の方が次に購入しやすいZマウントの撒き餌レンズとなっている40mmf2.0や28mmf2.8は良いレンズですが、この明るさを考えるとやっぱりカメラ本体に手ぶれ補正が欲しいなぁと思ってしまいました。

結局ファインダービューが欲しい

50-250mmの望遠レンズも同様に優秀だったのですが、やはり望遠になればなるほど撮っているものにピントが合っているのか・本体に手振れ内蔵のマイクロフォーサーズと比べてフレーミングするにもブレが大きく、ファインダーが欲しくなります。だったら最初からZ50を買えよと言う話なのですが、新しいカメラと言うこともあり、USB-TypeCが搭載されていたり、4K30pがクロップ無しで撮影出来たり、AFの精度が良くなっていたりとZ50より進化している点に魅力を感じて手にしたのも事実なので、もどかしさを感じてしまいました。

AFが思ったほど良くない

巷ではZ5よりAFが良いと言われているZ30ですが、使ってみての正直な感想はSONYはもちろんLUMIXのG9proと比べてもまだまだ全然だなと感じました。

まとめ

Nikon Z30は初めてミラーレスカメラを使ってみたい方や、Zマウントユーザーの方でスナップ用に気軽にカメラを持ち出したい方のサブカメラとしては素晴らしい機種だと思います。ニコンレンズは昔から変わらず素晴らしい作りのレンズですし、Nikonの色味が好きな方は是非使って頂きたいと思います。ただ子供を撮影する私にはAFや手振れ補正といったカメラの補助を考えるとZ6Ⅱ以降の機種の方が合うなと感じました。

もちろんZ30のような手の届きやすい価格帯でZ50,Zfc,Z30とその人の用途に応じたaps-c機のラインナップ展開をしてくれていることはありがたいですし、そのステップアップとしてZ5をはじめフルサイズがあるNikonは魅力的です。ただ子供撮りの一ユーザーとしては手振れ補正を内蔵したaps-c機も登場してくれるとありがたいなと感じました。